ブルーな日々 [手術]
転移のことを知らされてから、退院するまでの間は、けっこう辛いことが重なった日々でした。
手術から12日経った頃から、リンパ節をとったあたりの痛みが少しずつ和らいできました。
そして、リンパマッサージを教えてもらって数日、食べる量が少ない割に、術後のむくみのため減らなかった体重が減り始めました。
毎日4セット、5セットとマッサージしていた成果でしょうか?
リンパ管のわき道ができたのかも♪と喜びました。
でも、人とお茶をしようと、病院内のお店で小一時間座っていたら、夜にはむくみが強く出てしまいました。
体重がわずかずつ減るものの、見た目には状態がよくなっているようには見えず。朝はむくみがひき、昼間動き回ると夕方にかけてむくみが強くなり、また朝はむくみがひくことの繰り返し。
歩くことは、腸を動かすので便通にいいのと、血栓を予防するため、病院から勧められます。
アスリート系?の人は、そういうときもストイックなまでに、早足で何周も歩かれていました。
わたしも、点滴台や廊下の手すりにつかまりながら、毎日歩いていました。
12日目のメモには、「このままむくみが引かなかったらどうしようという不安が首をもたげ、涙がにじむ。」と書いています。
退院してからの方が、体を動かすことが多くなり、むくみがひいていくのが実感できたので、リンパ浮腫については気持ちを楽に生活できたかなと思います。実際に術後の一時的なむくみがほとんどなくなったと感じられたのは、4カ月後の11月でした。
術後15日目に、化学療法について腫瘍内科医から説明がありました。(この件は次回に書きます)
話を聞いた後どよ~んとなっているところに追い打ちが…。
以下、その日のメモです。
今日はついていないことだらけだ。
ついていないこと2つ目:退院が延期になる。
6時半頃先生が来られ「○○さん、バッドニュースだ」と言われる。
何事かと身構えると、血液検査をしたら血栓の値が急に高くなったとのこと。
何ともないことの方が多いが、検査をして、必要があれば投薬治療をするとのこと。
治療する場合、期間は1カ月。
退院は4日~1週間延びる。
頭はすっかり退院モードで、午前中に荷物の整理をし、6時前に帰り道に備えて杖を買ったばかりであった。
なんたることだろう。
(主治医は出張のため、退院日に不在の予定だったため)先生に火曜日にまた会っちゃうかもと2回言われるが、ちっとも嬉しくなく反応しなかった。
母もすでに昼間から飛行機でこちらに来ていたし、妹も仕事を休むことにしていたのに…。
すっかりやる気をそがれ、更になげやりな気分に。
先生が、今回退院が延期になった原因である血液検査の結果を見せてくれた。
血栓の値?が正常範囲が0~1.0に対し17になっていた。
それは大変そうだと、素人でも感じる大きさの数だ。
普段からよく歩くよう心がけていたので、どうしてかという思いがある。
日曜日に妹たちとお茶をするため、小1時間座っていたことと、水を1.5lまでは飲めておらず、1.3lくらいで終わっていることぐらいしか身に覚えがない。
先生に聞いてみると小1時間座るくらいは問題ないということなので(水の件は話さず)、こうなったのは不可抗力だと思うことにする。
夜、看護師のTさんに「できるだけ運動するように気をつけて、その結果がこれか~い」と不満を聞いてもらった。
落ち込んでいたとはいえ、主治医にに甘えてましたよねぇ。E先生、スミマセンでした!
翌朝、血栓の疑いがあるので、リンパマッサージは控えるよう指示がありました。
そして、血栓の有無を調べるため、超音波検査の予約を入れていただきました。
超音波検査は、妊婦さんのお腹の中の胎児を見る機械と同じような感じです。ジェルを検査する部分の皮膚に塗って、読み取る器具を皮膚に押しつけます。
ジェルは暖かくしてあるので、ひやっとすることはありません。
腿の内部をみるときは、内側のライン(きっと血管)は器具をぐりぐりと押しつけるだけでしたが、腿の中央寄りのラインは押しつけながらふくらはぎをぎゅっとつかんだりされていました。
脛をみるときは、座った姿勢でベッドから足を下に下ろすので、機械の操作盤がよく見えておもしろかったです。
臨床検査技師の方は、片手では読み取る器具、片手ではボタンなどを複雑に操作されていました。
検査時間は1時間。技師の方は、途中で「あっ」と驚いたりする場面もなかったので、血栓は見つからなかったような印象を受けました。
その翌日、血栓の有無を調べるため、CT検査も受けました。
この日もけっこう落ち込んでいます。
以下、その日のメモです。今読むとかわいそうな気もするし、落ち込んでた自分が恥ずかしい気もします(^^ゞ
麻痺がきている足の腿にバチッと痛みが走ったり、胸のあたりに違和感を感じる度に、血栓ではないかと思う。
でも、痛みなど、足にもそけい部にも下腹部にもしょっちゅう起こるので、もはや気にしても仕方がない。
それにしても、自分は丈夫だと信じていたが、足に麻痺が出たり、一時的にかもしれないがリンパ浮腫が出たり、血栓の疑いで退院が延びたり、結構人より苦労している。
なんてこった!
婦人科がんについての本を読んで、抗がん剤以外の方法がないのか、再度確かめた。
やっぱりない。一つ目のガーン。
卵巣欠落症の症状を読んで二つ目のガーン。
特に、術後3~5年に起こる委縮性膣炎と尿失禁はきつい。
そして再発・転移に関する部分を読んで三つ目のガーン。
信じれば再発・転移はないのか?!
信じていても起こることはあるが、信じないよりはましなのか?!
今日は落ち込む一日だった。
夕方、血栓は見つからなかったと(主治医ではない医師から)検査結果の報告を受ける。
もう明日にでも退院してよいとのこと。
○○先生の口ぶりに比べると、えらいあっさりしていて拍子抜けした。
ま、なかったことを喜ぶべきなのだろう。
この頃、父からのメールで、母が毎日がんの本を読んで勉強していると知りました。
有り難く思う反面、そんな勉強を親にさせて情けないという思いもありました。
その恩を返せる日が来るのだろうかと思いました。
その後、生活する中で、母と妹は、後遺症のこととかわたしが生活上気をつけないといけないことを、私が期待する以上に知っていてくれています。
いちいち説明する必要がなく配慮してくれるので、本当に楽だし有り難く思っています。
そして、入院期間21日、術後18日目にして,私は一時退院したのでした。
検査結果で一喜一憂、
病気の事も知れば知るほど「ガーン」良く分かります。。。。
お母様、ご家族に対するひすいさんのお気持ち、
私も同じ事を思っていますので、ウルッと来てしまいます。。。
でも、気持ちを強く持って行きましょうね。
by ブルーデイジー (2011-01-30 19:59)
ブルーデイジーさん
ブルーデイジーさんの場合は、お子様がいらっしゃるので、なおさらでしょう
入院中、学齢期のお子さんがいらっしゃる患者さんに会うと、どれだけお子さんのことが気がかりだろうなって思って、胸が痛かったです
でも、この病気にかかったことで、自分自身はもちろん、家族にも学びがあるはず、そう思おうとしています
by ひすい (2011-02-01 12:19)